ラグビーのワールドカップ2019が日本で開催され、日本代表の決勝トーナメント初進出に多くの人が熱狂しました。流山ラグビークラブは、ラグビー人気の高まりの中で2020年にスタートを切りました。
日本代表が見せた激しいプレーはラグビーの魅力の一つです。ただ子供をクラブに送り込む保護者にとっては心配の種でもあります。私たちが取り組むタグラグビーは、タックルやスクラムなどの接触プレーがなく、誰もが安全に楽しめる競技です。またプレーを通じて多くのことを学ぶことができます。
タックルのないタグラグビーでは、写真のようなタグを腰に装着します。ボールを持っている選手を追いかけ、このタグを取ることがタックルの代わりです。相手との接触がなくなり、けがのリスクが下がります。
主なルールを説明します。
①タグを取られたら止まり、すぐにパスを出す。
②タグを取りにくる手を払う、相手にぶつかる、突き飛ばす等の接触プレーは反則とする。
③1トライで入る点数は1点。
これらがタグラグビー特有のルールです。もちろん基本的なラグビーのルールは同じで、前にパスを出したら反則(スローフォワード)だし、相手のゴールラインを越えてインゴールにボールを置いたらトライです。
ラグビーはチームワークを実感できる競技です。攻撃ではパスをつないで相手ゴールに向かいます。守備では全員で分担を決め、味方が止められなかった選手は後ろの選手が止めます。このようなプレーを楽しみながら、子供はコミュニケーションの大切さや、仲間との協力を学んでいくのです。
また前に進むのに後ろに投げなければいけない、相手を追いかけるのに(タグラグビーでは)触ってはいけないなど、本能に逆らうようなルールの存在で、常に考えながらプレーする習慣が身につきます。
そしてノーサイドです。ノーサイドとはラグビーの試合終了の合図で、試合が終われば敵味方関係なく、お互いの健闘を称え合うという精神のことです。
楽しく遊ぶうちに、人として大切ないろいろな力が身につく。それがラグビーです。
(江戸川大学マスコミ学科、風間泰成)
「基本のルール」タグラグビー公式サイト
「ノーサイド(no side)」『ブリタニカ国際大百科事典』、Britannica Japan、2009年。
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